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シルバー系(ミラーフィルム)の選び方

先回、シルバー系フィルム(ミラーフィルム)が遮熱効果が抜群に良く、暑さ対策に有効であることを書きました。

今回はさらに踏み込んで考察してみたいと思います。

 

まず先回触れなかったメリットについてです。

コストが安いという点です。金属を蒸着させる手法で遮熱しているため、比較的に前からあるフィルムで、遮熱フィルムの中では最も安いものです。ですから、濃さや外観の点で問題がなければこのフィルムで間違いないでしょう。

そして、ミラー効果も見方によってはメリットになります。こちらは、別ブログで詳しく書いていますので参考にしてください。

 

そして先回書いたデメリットについても、クリアすることができることがあります。暗くなるということですが、シルバー系でも薄い物も用意されています。具体的には、グラフィルの RSP35  は、15 に比べて濃さが薄くハーフミラーと呼ばれることもあるものです。また、NS60 というのは、透明系に近いですが、反射はあるのでミラー系の薄いフィルムのものと見ても良いでしょう。かなり明るいフィルムと言えます。3M では、シルバー35 はハーフミラーになりますし、アンバー35 や、もっと薄い ライトニッケル50 というのもあります。このように、ミラー系にも種類があり薄い(明るい)ものもあります。ただし、明るいほど遮熱効果は低くなり、ミラー効果も落ちます。それで、やはり明るさと遮熱効果やミラー効果のバランスだと思いますので、サンプルを取り寄せて考慮されるのが良いかと思います。ちなみにコストは大抵、15と35は同じで一番安く、50や60と明るくなるほど高くなります。

 

そして最後になりますが、このミラー系のフィルムは、透明のものに比べてガラスの熱割れリスクが比較的に高くなります。薄いものは一般的に熱割れリスクは低くなります。でも必ずしもそうなるわけではなく、各フィルムの日射の反射率や吸収率によって変わってきます。シルバー系のなかでも、熱割れしにくい製品もあります。これに相当するのが、3Mの アンバー35 や ライトニッケル50 などです。またガラスの熱割れリスクは、ガラスの種類や外部的な種々の条件によって違ってきますので、ぜひ熱割れ計算をご用命ください。そして外貼りできるフィルムであれば貼れることもありますので、熱割れしやすいガラスでも諦めないでください。